最近はやりの焼酎 とても由緒あるお酒です

焼酎と聞くと以前は親父の飲み物、酒臭い代表のように言われていませんでしたか?
焼酎は歴史も古く、非常においしいお酒なのです。 なんとなく悪いイメージがあったのはある理由があったから。
こちらも日本酒同様、飲むだけでなく料理にも使います。
このコーナー、当たり前すぎて九州人にはなんとなく申し訳ないような・・・



焼酎とは

米に米麹や麦麹と水を加え、発酵させ出来上がった「もろみ」に、さらに米やその他の穀物を加え発酵後、蒸留して作ったお酒です。
日本酒と製造方法が半分似ていますが、2回発酵させ、さらに蒸留することに大きな違いがあります。
蒸留後、甕や木の樽にいれ熟成させるものもあります。
イメージとしては日本酒+ウイスキーの製造方法に似ているかもしれません。

歴史的には江戸時代には作られていましたので、すでに500年前からあったものです。

その後、改良が進み、大量生産できるように作るようになったのが、明治時代。

焼酎にはさまざまな原料が使われ、日本全国で作られています。

 

焼酎の種類

ここでいう種類は、2つ。酒税法により分けられていますが、その製造工程に違いがあります。

1.乙類(または、旧式焼酎、現在本格焼酎などと呼ばれています)

2回目の発酵を終えた後に1回だけ、蒸留を行なって出来た焼酎です。この機械を単式蒸留機といい、45%以下のアルコールです。
米焼酎、芋焼酎、黒糖焼酎などさまざまな2回目の発酵時に加えられる原料の味を香りが残り、同時にそれが雑味ともなるため、それぞれの職人の腕が明確にでる商品です。

2.甲類(または、新式焼酎、ホワイトリカーと呼ばれています)

2回目の発酵後、蒸留する際に蒸留させながら連続してもろみを投入し、より高アルコール度の焼酎に水を加え、36%以下のアルコールにしたものです。
こちらは、連続式蒸留機を使い、95%前後のエチルアルコールが出来上がります。それを水で薄めるわけですが、それだけ雑味がとれ、無味無臭に近くなるため、居酒屋などのチューハイなどの材料や梅酒を漬ける際に使用されます。
明治時代に開発され、大量生産ができるようになりました。

 

最近では甲・乙混合のものも売られています。

 

焼酎の種類2

さらに焼酎には、2回目の発酵の際に使う材料によっていろいろなものがあります。

1.米焼酎
 米が加えられた焼酎です。とても一般的です。
中でも変わった焼酎では、日本酒を作った後の酒粕を再度発酵させて作られた焼酎があります。「粕取り焼酎」と言います。
実は、これがもともと最初に作られた焼酎で、店主が最初においしいと思った焼酎は、今も江戸時代から製造法を変えていない、粕取り焼酎でした。
日本全国で作られています。
2.芋焼酎
 

なぜか、今焼酎ブームと言われたそのものがこちらです。芋といってもさつまいもです。
九州の鹿児島を中心に大分、宮崎で多く作られています。 また、あまり知られていませんが、歴史的に江戸時代に八丈島に伝わった経緯から伊豆諸島でも作られています。
血液をさらさらにする効果があると言われていますが、飲みすぎてはいけません。
また、焼酎臭いといわれるのが、この焼酎でしょう。しかし、店主などにはこの臭さが臭さとは感じられず、いい香りになってしまいます。

3.蕎麦焼酎
 

蕎麦の実を加えた焼酎です。当然、蕎麦の産地に多く見受けられます。独特のすっきり感があります。
この蕎麦焼酎にレモンの輪切りを一片加えて飲むと困ったことに何杯でもいけてしまいます。

4.黒糖焼酎
奄美地方で作られる黒糖を材料にしています。ほんのりと甘みがあり、なんともいい香りです。こくがあります。
5.このほかにも
 

最近話題の紫蘇焼酎、胡麻焼酎、とうもろこし焼酎などなど、全国展開して販売されているものや、地域限定&地域活性化のために作られた特産品などによる焼酎が日本全国にあります。
2回目の発酵の際に入れるため、意外や意外という感じでリキュールのような感覚のものも開発しているようです。聞いたことのあるものを羅列してみますと、にんじん焼酎、アロエ焼酎、じゃがいも焼酎、りんご焼酎、梨焼酎、柿焼酎・・・まだまだあるでしょう。

 

もう一つの焼酎
それは、泡盛

代表的な焼酎で忘れてはならないのは、沖縄地方にある「泡盛」です。
しかし、泡盛は他の焼酎と製造方法が異なります。2回目の発酵を行ないません。
1度目の発酵の際、大量の水と2倍の日数をかけ、発酵させ、そのまま蒸留。その後、甕に入れ熟成させるもの、そのまま飲むものなどとなっていきます。
熟成ものに関しては、一般的に3年以上熟成した泡盛を古酒(クースー)と言います。40%以上のクースーはウイスキーのように、ぜひストレートかロックでどうぞ。

単式蒸留でさらに熟成させるという点では、ウイスキーに似ています。ただし、ウイスキーは樽で熟成させますが、こちらは甕です。

 

飲み方あれこれ

鹿児島の方に教えていただいた本格的芋焼酎の飲み方です。(鹿児島ではこれが当たり前だそうですが、実に酒飲みの心理というか、おしゃれです)

1.まず、独特な容器を用意します。薄っぺらな土瓶のようになっており、直火にもかけられるのですが、本物は直火では壊れやすいため、囲炉裏にかけて暖めたそうです。なければ、そんなものを用意しましょう。
2.水と芋焼酎を1対1でこの容器に入れます。
3.一晩置きます。ここが酒飲みの真骨頂!明日飲む酒を前の晩に準備しておくわけです。
4.軽くあたため、おちょこでどうぞ。
この飲み方は、とにかく焼酎の概念をくつがえします!ぜひ、お試しを!

また、その地方にはその地方の食事をさらにおいしく、また同時に酒もすすむというものが多くあります。
鹿児島料理は、その典型です。甘辛の濃い味付けですが、これがまたまた芋焼酎に合います。
店主は、この時には芋焼酎の原酒(40%前後)をちびちびいただくのが大好きです。

 

他の効用

日本酒のかわりに、または日本酒に加えてお使いください。

○料理の際に、日本酒を調味料に使いますが、そのときに焼酎もお試しください。

○特に合うのは、やはり実際に現地でも使っている鹿児島系のもの。
例えば、豚の角煮を焼酎を多めに入れてグツグツやると濃くが増し、同時にやわらかくなります。

○何に関してもそうですが、これは駄目、これは良いというのは一般論。ですからいろいろ試して良ければいいんです。
先日、鍋料理にちょっと焼酎をたらしてみましたら、あーら!これがこくがでていい!
ラーメンに泡盛を数滴たらすと、沖縄そばのような風味になるし。

沖縄料理に欠かせない調味料として鷹の爪を泡盛に漬けたものがありますが、これは何も沖縄料理に限って使わなくてもいいんです。家庭でも簡単に作れます。密閉できるビンに鷹の爪をそのまま入れ、そこに泡盛を入れればOK。

いろいろ試してください。

 

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