第6話 いろいろなオルゴール活用

 ピンポロ〜ン!こんにちは。ボク、「オルゴール」。

 いよいよ、ボクは、もとの姿がレコードに変わってしまって、いらなくなってきたみたい。
 
でも、他にもボクは活用されてちょっと違う形でみんなを楽しませているんだ。
 

 今回、ご紹介するのは、そんな仲間たち。

 大まかにいうと、ボクがその内部に取り付けられていて、その箱にはいろいろな「からくり」がなされているもの。
 「オートマタ」って呼ばれる人形がボクの曲に合わせていろいろな動きをするもの、「スイングバード」って呼ばれてる鳥の鳴き声とその鳥の動きを再現したもの、そのほかにも一杯あるよ。

 よく、観光地なんかにいくと写真立ての上に小さいな人形が乗っていて、それが動いてオルゴールが流れるヤツ売ってるよね。あれがボクの活用の代表的なヤツ。
 なぜ、人形が動くかっていうと、ボクのシリンダーに連携するようにからくりがされていて、それで人形が動くんだ。

 中でも「オートマタ」と呼ばれる仲間は、その人形がメイン。人形の動きのためにボクが使われ、同時に音楽も流す役割。

 有名なのは、テーブルがあって、椅子に座って手紙を書く人が動くもの。
 ランプに火をつけ、ネジを巻いて、スイッチON。すると人形がテーブルの上にある紙に手紙を書きはじめる。もちろん、バックグラウンドミュージックはボクの仕事。そのうち、人形は眠くなってきちゃうんだ。ウトウトし始める。そうするとランプもだんだん消えてくる・・・。ああ〜っ!いけないいけない!と人形が目を覚まして消えかかったランプに手を伸ばしてその火をまた大きくするというもの。
 コイツのすごいところは実際の火を使っていて、それが小さくなったり大きくなったりするところ。大きさはテーブルの下から人形の頭まで1mくらいかな?

 ちょっとしたマジックを行なう人形もいる。ハンカチを出したり消したりとか、オレンジを出したり消したりとか。
 あと、食器棚に食べ物を入れて、戸を閉め、その後あけると顔が出てくるなんていうちょっと驚かせるものもある。

 「スイングバード」はもともと時計についていた、いわば時報のようなものが発展したもの。
 10cm四方の箱から突然小鳥が飛び出し、さえずり、また箱の中に戻ってしまうなんてかわいいものもある。宝石箱を開けると鳥がくちばしを動かしながらさえずるものもある。

 この仲間は、鳥が動くのが特徴。くちばしまでも動くものから体が左右に振れるだけのものまでいろいろ。鳥はかなり忠実に出来ているんだ。これが流行ったのはボクが全盛期の時代。当時は本物の鳥の羽や羽毛を使って出来ていて、しかも小さく作る技を競い合っていたからかなり高価なものだったんだ。

 今、意外と売られているのは、例えばメリーゴーランドにしたものやいろいろなカラクリのある遊園地のようなものや、舞踏会の様子を作ったものなど、いろいろだね。見たことあるよね。これらすべて、ボクの仲間。
 最近は、ネジ式でなくて、電気式のものも多くなってる。

 そうそう、クリスマスの時期に店頭にサンタクロースが歌って踊るヤツがいたりするよね。あれはボクの未来系だね。ただ、あれにはシリンダーもディスクも入っていない。音源はチップだから、本来の意味からするとちょっと違うけど、音楽再生機器という広義な意味では立派な仲間。

 数人の人形が、本物の鉄琴を叩いて演奏するものもいる。これもそうだね。

 もっとも発展したものは、1人形が1つの音源を持っていて、それが数人でアンサンブルするもの。
 ただ、ここまで来るとはたしてボクの仲間かどうかはちょっと疑問。

 ほらほら、周りを見て!
 ボクの仲間がどこかにいるでしょ?1つくらいは実は持っているよね。

  さて、次回は、さらに変わった形のボクの仲間を紹介するね。

 じゃーね。ピロリ〜ン!

 

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