2005.11.23(WEN) 「家庭で使える電気知識」 電気の話です。といってもフレミングの法則も難しいことも出てこない、簡単電気知識、家庭でもこれがわかれば便利ってな内容です。 家で電子レンジにおかずをチンしながら、同時にオーブントースターでパン焼いて、お湯が足りなくなったので湯沸しポットにお水足して・・・そしたら突然電気がパッと消えた!あわててブレーカーのスイッチをONにしなおして・・・なんて経験ありませんか?
ドライヤーで髪の毛乾かして、強力ターボのスイッチ入れたら、やはり消えたり・・・。 電気の焼肉プレートを使う時はコタツのスイッチは消すような習慣になっている家庭も少なくないはず。
これらは、電気の使用容量をオーバーすることによって起こります。これは安全対策なんです。 じゃー、何と何を同時に使うと駄目なのか。普段の生活の中で、それは経験として知っています。
でも新製品が来るとちょっと不安・・・・。 ならば、ちゃんとそれが判るようにしてみましょうかね。それも簡単な方法で。 電気製品には、必ずどこかにその製品に関する電気をどう使っているかが表示されています。見てみて!
電気使用量とか最大電気消費量とか・・・。単位にいうとWとかAとか書いてある、それが大事です。
では、はじまり〜!
たとえば、「家の電気は15アンペアしかないの。だからドライヤー使う時、エアコン消さないと絶対に駄目なんだ〜」なんていうので実際に見てみるとドライヤーには1200W、エアコンには8.5Aなんて書いてある。それが何で15アンペアだと駄目なんだ??? 電気は、回路の中を流れていろいろな仕事をするものです。回路って言うのは入口から入ってずーっと繋がって出口に出て行ってそれがまた入口に繋がっているもの。
家庭では、コンセントの一方の穴から流れていって電化製品の中を通ってもう一方の口に戻ってきていると考えればいい。 そこの中で仕事をする電気だけど、どのくらいの力を出して仕事をするかを表わしたものがWと書かれた「ワット(Wattの頭文字)」=電力です。受験生諸君にはPという表示で覚えさせられるはず(PはPowerの頭文字だよ)
。つまり100Wの電球とは100Wのエネルギーで仕事をする電球と言う意味。だからこの値が大きいほど明るい電球ということになるよね。 回路の中を流れている電気そのものを電流といって、どれくらいの量の電気が流れているかを表わすのに使われるのがAと書かれた「アンペア」受験生諸君は「I」で表記するね。沢山の電流が流れていると当然その仕事もしやすくなるのだから仕事量が増える、つまりW数も増えるわけ。 このWとAは、別々の表記だけれど、置き換えることができるんだ。それは、またあとで。 もうひとつ、電気の話で忘れちゃいけないのが、V「ボルト」=電圧。
電圧とは、電気にかけている圧力のこと。例えば水道。蛇口をひねると水が勢いよく出てくる。これは水道局が機械を使って圧力をかけ勢いをつけているからだ。それと同じだと思えばいい。
でももう一つ意味があって、電圧の差を表わしたもの(電位差)が電圧。電気は電圧の大きいところから小さいところへ流れていく。もっとも小さな電圧は0。それを地上というように仮定したのが、アース。よくアース=地球。地面だから電位差がなく0ボルトと言う人がいるけど、これは嘘です。仮にそういうふうに仮定しただけ。(このあたりは受験生向け)
*ピンポーン!電化製品に「アース」がついているものがあるよね。洗濯機や電子レンジ、パソコンのモニタなどなど。これは地上とつなげる回路を作ってあげて、なにかあって不必要な電気が流れてしまう事態が起きた場合に、強制的に地上へ流してしまう方法。だから万が一に備えて、決してガス管なんかにつながないように。自殺行為です。昔は水道管が金属だったためにそこにつなぐことが多かったけど、最近は塩化ビニール管が主流で電気を通しにくいので、コンセントにアースがついている場合が多いよね。アースってそういう役割なんですよ。 ここからが本番。 WとAとVの関係を知っていれば、もうブレーカーが落ちるということもない。
あーちなみにブレーカーは、電気の回路に使われている電線に多すぎる量の電気が流れて燃えてしまわないように、制御してくれるありがたい監視役です。電気は使えば使うほど流れてきてしまう。だから制御する人が必要なんだね。いくらでも飲んでしまう旦那に「いい加減にしたら!」といってグラスを取り上げてしまう奥さんみたいなもの。
公式では、P=I・Vと習う。現実の表記では、W=A・V。つまりワット数はアンペア数にボルト数をかけたもの。 家庭用の電圧つまりボルトは100V。なので簡単!
Aと書かれた数字に100をかければW=ワットになる。 ということは、W=ワットを100で割れば、A=アンペアだ。 受験生でない、ほぼ大勢のお宅の場合、P=I・Vは無意味。現実のW=A・Vで考えましょうね。
覚え方は、ちょっと俗っぽく「アダルトビデオでワクワク!」つまり「アダルトビデオ(A・V)で(=)、ワクワク(W)。 最初の例でいえば、15Aの家で、ドライヤー1200W、エアコン8.5Aは、1500Wの家でドライヤー1200W、エアコン850Wと言い換えられる。つまり
使う電気の合計は2050Wで、当然容量オーバーでそのまま使うと電線が焼け燃えて火事になるのでブレーカーが電気を遮断して防いでくれるというわけだ。 別の言い方もできるよ。15Aの家、12Aのドライヤー、8.5Aのエアコン。 こうやって計算すれば、大丈夫。 さらにこの原理がわかっているともう一つ役立つことがある。
電球が切れてしまう。これは消耗品だから仕方ないけど、少しでももたせたいもの。そこで100V用の電球ではなく110V用の電球にしてみて。10V分大きな圧力に耐えられるように作ってあるから100V用よりも丈夫に出来ている。その代わりさっきの公式に当てはめてみるとエネルギーはその分落ちる、つまりほんの少し暗くなる。といってもそれほど気になる暗さでもない。値段は少し高くなるけど、切れる度合いは確実に長引く。これって生活の智恵で使えるよね。特にW数が少ない電球、例えば20Wなどはもともと仕事量が少ないように出来ているので極端に線が細いため、大変切れやすい。しかも頻繁にON−OFFを繰り返すものでは、そのたびに負担がかかるし、電球自体を覆って熱が逃げにくくなっている構造のものだと余計に熱によってプチンと切れてしまいます。玄関先のケースに入ったものやトイレなどに特にお勧めです。
当然我が家ではそうして使ってます。 |