胡瓜
(きゅうり)

一般名:キュウリ(胡瓜)
学名:Cucumis sativus L.
別名:キウリ、キューカンバー(Cucumber)
科属名:ウリ科キュウリ属
原産地:インド 〜ヒマラヤ

[特徴] 90%以上が水分でできているキュウリは、ビタミンが少しあるだけで、栄養学的な効果はあまり期待できません。
ただし、キュウリを食べるのは、水を飲んでいるのと同じ状態なので、古くから渇きを癒し、利尿を促進し、心臓病、腎臓病、尿毒症、高血圧症に効くほか、汁をすり込んだり、スライス片をはりつけると火傷、炎症、打撲傷によいとの記載があります。
[効能] 食欲増進、解熱、むくみ改善、胸焼け防止

キュウリはヒマラヤ、インド西北部が原産で、インドでの栽培は3000年以前には始まり、西アジアには紀元前10世紀ごろに定着したと推定されています。西方経路で1世紀にローマ、ギリシャ、小アジア、北アフリカへ、9世紀にフランス、ロシアへ、16世紀以降にアメリカへ伝播し、東方へは紀元前2世紀に中国へ、新疆経由で華北に入り華北型品種群となり、ミャンマー、雲南を経て華南に入り華南型品種群となったとされています。  わが国への渡来は9世紀末中国を経由して紹介され、また「本草和名」(918)に「和名加良宇利」、「和名類聚抄」(931)に「和名曽波宇利」とあり、10世紀以前とされています。
しかし「農業全書」(1697)には下品で田舎に多く作るものと、「和漢三才図会」(1712)には多食すれば害多く、益少なしと、「菜譜」(1714)には是れ瓜類の下品也、味よからず、且つ小毒あり等と江戸中期までは重要視されていません。
幕末の「草木六部耕種法」(1833)で奨励されて以降都市でも漸次栽培され、大正・昭和にかけて広く普及しました。

キュウリの品種は世界で400種類以上もあるそうですが、日本で栽培されるのは『白いぼ』と呼ばれる種類です。白いぼキュウリは、細長い形をしていて、皮の表面に小さな刺(とげ)があり、その刺の部分が白いのが特徴です。この白いぼキュウリは、他の種類に比べて皮が薄く、歯切れが良いとされています。

日焼けした肌に、キュウリをすりおろしたものをつけると火照りが引きます。又、火傷や汗疹には、キュウリの薄切りをペタッと貼ると、肌を冷やす効果があります。 また、その水分量の多さからでしょうか、女性の美肌パックにもよく使用されています。

キュウリは水々しい歯ごたえがあって美味しいですが、ビタミンCを破壊する酵素アスコルビナーゼが含まれているため、ミックスジュースやサラダに加える時は注意が必要です。サラダなどの場合は、食べる直前に、またジュースには加えない方が賢明です。 このように、栄養的にはいま一歩のキュウリですが、ねか漬けにするとビタミンB1の含有量を増やすことができます。

キュウリは食塩、もろみ、マヨネーズ、ヨーグルトなどで食べる生食のほか、酢もみ、漬物(醤油漬、ぬかみそ漬、ピクルス)、煮物、炒め物等の歯切れを活かした各種の調理に広く利用されます。

             胡瓜の花たち

きゅうりのおいしい食べ方

 

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