第1話 オルゴールとは

 こんにちは。ボク、「オルゴール」。みんなに可愛がってもらっててうれしいよ。
 みんなはボクを見て音を聞くと「懐かしい」とか「綺麗」とか「こころが安らぐ」とか言って褒めてくれます。うん、ちょっと恥かしいかな?

 これからボクのことをみんなに少しでも知ってもらいたくて、ひげ丸店主に手伝ってもらって少しずつここでお話させていただくことにしました。

 今回は第1話。まず、ボクのこと、まずは大体のことを知ってもらおうと思うんだ。

 オルゴールというと、みんなは「小さな箱」というイメージでしょ?(そうじゃないという人、それはボクのことよく知ってる人だね、サンキュー)。それは今、宝石箱に内蔵されていたり、小さなケースに入っていたり、人形に取り付けられていたりするからでしょう。もちろんそれもボクの姿だし、なんと言っても時代が変わってもその本質は変わって無いんだけど、でももともとオルゴールってちょっと違ってたんだよ。

 ボクはちょっと面白い経歴を持ってるの。その詳しいことは徐々にお話しするとして・・・。
 ほらいろいろな機械系って大体そうなんだけど、例えば機械。軽量化とか大型化とか進む方向って決まっているよね。でもボクの面白いところはそれがいろいろだったこと。
  例えば最初はとんでもなく大きなオルゴールでこれは家そのものだったし、逆に小さく小さく作ることに命をかけてた人もいたし、同時にある程度まで大きくして当時の大音量で聞こうとした人たちもいたし。いろいろだったんだ。

 その歴史的な内容はともかくとして、もっともボクがもてはやされた時代は、今とは違って音楽をCDなんかでは聞けない時代。音楽っていえば生演奏しかない時代。でもいつでも好きな時に聞きたいよね、音楽って。その頃の人もそう思ってた。
  そこでボクが登場!信じられないかもしれないけど今でいうCDだったんだよ、ボクは。だから、その当時のボクは結構からだも大きかったし、居間とかでちゃんと響き渡るような音量も出せたものも多かった。もちろん電気を使ったスピーカーとかないよ。ボクのからだからちゃんと音を出してたんだ。時には駅の待合室なんかにも置かれていたりして、列車待ちの人たちに音楽を聞かせてたり、結構役に立ってたんだよ。
 あとね、人形に入っていたこともその頃からあったんだ。それから何人かの人形が踊るケースに入れられて音楽を演奏したり、小鳥に変身して鳴いたり、だんだんエスカレートしてピアノと太鼓とラッパやギターとかと合体したりもしたんだよ。

 そりゃー、大人気。ヨーロッパからアメリカへ渡り、もちろん日本にも行ってる。

 そんなボクでもやはり全盛期は追われるもの・・・。悲しいことにボクにかわるCDっぽいもの、そうレコード(当時は蓄音機っていってたな)の誕生により、だんだん人気がなくなって、だんだん小さくなってしまった。その間わずか100年の歴史・・・。悲しいね。

 でも、今もあちらこちらでボクを聞いてくれているみんな。どうですか?家の中に1つくらいボクの仲間がいますでしょ?
 えっ、いない?いますよ、ほら・・・。

 では、今回の最後にいよいよボクの正体発表!
 ボクは、音楽再生機の最初です。 例えばCD、これはボクの孫みたいなもの。MD?そりゃ曾孫。自動洗濯機で洗濯が終わると音楽で教えてくれるのあります?あれ、ボクの現代版変身術。玄関でピンポーン!言うなればこれもそうかな。まだあるよ。幼児のおもちゃで押して歩くと歯車が動いてトコトコ音がする奴。あれなんかボクの祖先の応用だし、暴走族のクラクション「パラパラパ〜」これもそうだな〜。つまり音や音楽をもともと作ってあってそれを何かのキッカケで再生するものって、まずボクの仲間だね。そうそう、大きなところではデパートの入口なんかにある時計時報になると音楽に合わせてお人形が出てきたり、曲が流れたりするのもそうだよ。

 どう?すこしは見直してくれた?不思議とどの家でも純粋にボクがいたりするしね。今でも結構人気ものかなって思うよ。

 今日の話で実はボク「オルゴール」って箱じゃないことわかってもらえたかな?詳しいことはこれからいろいろ話すけどね。

 そうそう、なんで自然とか芸術とかそういうのを扱うひげ丸商店にボクがいるかって、気になっている人も多いよね。でもこれからだんだんボクの話を聞いてくれればわかると思うよ。人も自然の一つだし、ボクだって実は芸術分野なんだぜー。

 実は、今世界中のボクを作って売っているNo1は日本の会社なんだ。なんと世界中の90%以上がその会社の製品だよ。日本ってすごいね〜。

 では、今回はここまで。いろいろこれから楽しみ!

 

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